気道異物の除去

更新日:2022年03月31日

口や喉(のど)などに異物(食物など)が詰まっている場合に、異物を取り除く方法です。

傷病者に反応(意識)がある場合

 傷病者に「喉が詰まったの?」と尋ね、声が出せず、うなずくようであれば窒息と判断し、ただちに行動しなければなりません。

  • 119番通報を誰かに頼むとともに、ただちに以下の2つの方法を数回ずつ繰り返し、異物が取れるか、傷病者の反応がなくなるまで異物の除去を試みます。
  • 傷病者が「せき」をすることが可能であれば、できるだけ「せき」を続けさせます。 「せき」ができればそれが異物の除去にもっとも効果的です。

(1) 腹部突き上げ法

(写真)

  • 傷病者を後ろから抱かえるように腕を回します。
  • 片手で握りこぶしをつくり、その親指側を傷病者のへそより上で、みぞおちの十分下方に当てます。
  • その手をもう一方の手で包むように握り、すばやく手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。

(注意)妊婦や乳児に対してはこの方法は行わず、後述の背部叩打法のみ行ってください。

(2) 背部叩打法(はいぶこうだほう)

(写真)

  • 背中をたたきやすい様に傷病者の横に回ります。
  • 手の付け根で肩甲骨の間を力強く、何度も連続してたたきます。

注意点

  • 横になっている傷病者が自力で起き上がれない場合は、背部叩打法を行います。
  • 腹部突き上げ法と背部叩打法の両方が実施可能な状況で、どちらか一方を行っても効果がない場合は、もう一方を試みます。
  • 腹部突き上げ法を行った場合は、腹部の内臓を痛めている可能性があるので、実施したことを救急隊に伝えてください。

また、119番通報前に異物が取れた場合も医師の診察を受けてください。

2. 傷病者の反応(意識)がない場合

反応がない場合、あるいは最初は反応があって応急手当を行っている途中にぐったりして反応がなくなった場合には、ただちに通常の心肺蘇生法の手順を開始します。

  1. 助けを呼ぶことや119番通報がまだ済んでいない場合には、ただちに助けを呼び、119番通報とAEDを手配します。
  2. 心肺蘇生を開始します。
  3. 心肺蘇生を行っている途中で、口の中に異物が見えた場合には異物を取り除きます。
  4. 口の中に異物が見えない場合は、異物を探すのに時間を費やすことはせずに、心肺蘇生を繰り返します。

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