公有地の拡大の推進に関する法律について

更新日:2022年03月31日

 公有地の拡大の推進に関する法律(以下「公拡法」又は単に「法」という。)は、地方公共団体等が公共の目的のために必要な土地を取得しやすくするための一つの手法として、届出制と申出制を設けています。

<届出制>一定面積以上の土地を有償で譲渡しようとするときは、市長に届出が必要です。
<申出制>地方公共団体等による土地の買取りを希望するときは、市長に申し出ることができます。

1、基準について

 公拡法の届出または申出の基準は、以下の表のとおりです。

区分公有地の拡大の推進に関する事前届出制度(4条)

届出の必要な土地

都市計画施設の予定区域にある100平方メートル以上の土地

  • 都市計画区域内の道路・都市公園・河川などの予定区域にある100平方メートル以上の土地
  • 市街化区域で5,000平方メートル以上の土地
  • その他都市計画区域内で10,000平方メートル以上の土地

届出(申出)の必要な契約内容

売買、交換等による有償譲渡

届出者

土地所有者(売主)

届出の時期

売買契約(予約を含む)以前

提出書類

届出書正・副(2部)

  • 土地有償譲渡届出書
  • 1/500位置図 周辺道路、公園、河川その他公共施設及び公用施設が明らかになったもの。
  • 1月5日万位置図
  • 公図

公有地の拡大の推進に関する事前申出制度(5条)

届出の必要な土地

都市計画区域にある100平方メートル以上の土地

  • 都市計画区域以外の都市計画施設の区域内にある200平方メートル以上の土地

届出(申出)の必要な契約内容

売主が公共用地として三重県等に買取を希望する場合

届出者

土地所有者(売主)

届出の時期

売買契約(予約を含む)以前

提出書類

申出書正・副(2部)

  • 土地有償譲渡届出書
  • 1/500位置図 周辺道路、公園、河川その他公共施設及び公用施設が明らかになったもの。
  • 1月5日万位置図
  • 公図

2.届出・申出の流れ

買取り希望団体がない場合

届出又は申出のあった日から3週間以内に、市長から買取らない旨が通知されます。

買取り希望団体がある場合

  1. 届出又は申出のあった日から3週間以内に、市長から買取協議団体が決定した旨が通知されます。
  2. その団体と買取りの協議を行っていただきます。(協議を理由なく拒否することはできません)

(注意)協議の結果、契約するか否かは土地所有者様の任意に委ねられています。

3.土地譲渡の制限期間(法第8条)

 届出又は申出をした土地については、次の期間、有償又は無償を問わず譲渡が制限されます。

  1. 買取希望団体がない旨の通知があった場合は、この通知があったときまで
  2. 買取りの協議を行う旨の通知があった場合は、この通知があった日から起算して3週間を経過するまで(協議不成立の場合はその時まで)
  3. 届出又は申出をした日から起算して3週間を経過するまでに通知がなかった場合は、届出又は申出をした日から起算して3週間を経過する日まで

4.税法上の優遇措置

 公拡法に基づく買取り協議の成立により、土地を地方公共団体等へ売却すると、租税特別措置法により、譲渡所得の特別控除(1,500万円)が受けられます。

5.その他

  1. 罰則
    届出をしないで土地取引をしたり、虚偽の届出などをしたりすると、50万円以下の過料に処せられることがあります。(法第32条)
  2. 国土利用計画法(国土法)について
    土地取引後、土地の譲渡を受けた者は「国土利用計画法」に基づく届出が必要となる場合がありますので、ご留意ください。

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