八代神社伝来資料(30点)

更新日:2022年10月19日

種別 有形文化財 考古資料

所在地 鳥羽市神島町

指定年月日 令和2年2月3日

【概要】

この資料は、鳥羽市神島町にある八代神社が所蔵する資料群である。ここが所蔵する資料の多くは、昭和27年に87点が県指定文化財「八代神社神宝」として指定され、昭和58年には、県指定文化財の大半を含む99点が「伊勢神島祭祀遺物(さいしいぶつ)」の名称で国指定重要文化財になっている。
本指定される資料群は、当神社に伝来した、鎌倉時代から明治時代頃の銅鏡、刀装具、鈴、土器、笏(しゃく)、懸仏(かけぼとけ)など25点で、いずれも祭祀や儀礼に関わるものと考えられる。銅鏡は、鎌倉時代の双雀草花文鏡(そうじゃくそうかもんきょう)や、江戸時代の葡萄文柄鏡(ぶどうもんえかがみ)など7点である。土師器脚付小皿(はじききゃくつきこざら)は、祭事用の箸置きと考えられる。懸仏は室町時代のもので、中央に薬師如来(やくしにょらい)と考えられる仏像がみられる。
既に指定されている重要文化財・県指定文化財は、銅鏡、金銅装頭椎太刀(こんどうせいかぶつちのたち)残欠、土器など、古墳時代から室町時代にかけてのものである。今回追加指定される資料群は、鎌倉時代から明治時代頃のもので、既指定文化財とあわせて、伊勢湾の入口に浮かぶ神島が、海上交通の要衝として長期にわたって信仰され続けたことを示す重要な資料群である。

 

八代神社伝来資料