市指定文化財 松尾の親取り子取り

更新日:2022年03月31日

手前に正座をした男性が二人、奥に盆のようなものを持った男性が座っており、一人の男性がお酒のようなものをいただいている松尾の親取り子取りの写真画像

松尾の親取り子取り

この文化財の説明
種別 市指定無形民俗文化財
所在地 鳥羽市松尾町
指定年月日 昭和60年12月19日
解説 松尾町には同族関係とは別に、年齢階層的制度が存在している。公会(くかい)と呼ばれるもので、地下の男性を年齢階層別により、寄老会、中老、若者に分けた、三つの同輩集団によって構成されている。親取り子取りとは、新たに公会入りする若者が、公会の成員と親子の縁を結ぶ儀式である。
16歳になった男子は、出生順に五人を兄、それに次ぐ五人を弟に分けられ、これも年齢順の公会の成員5人と、それぞれ親一人、子二人の親子関係を結ぶために、11月下旬の吉日を選んで、集団で縁組の儀式を行う。親子関係は、年齢的に決められ、この親子がごく近い血縁関係にあたるという、特別な場合以外は変更できない。親子の盃を交わした後は、親類としての付き合いが始まり、親の死亡の際は、墓ほりをはじめ、子は葬式の世話をすることになっている。子のことを烏帽子子と呼ぶことから、元服制度の投影であることが察せられる。

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