石鏡の鯨船他もやい申定之事

更新日:2022年10月19日

種別 有形文化財 古文書
所在地 鳥羽市石鏡町

指定日 平成21年4月3日


【概要】
日本の捕鯨の歴史は、室町末~江戸初期までの「銛突捕鯨」、江戸前期からの「網取法)」、明治中期からの「捕鯨砲」といった経過をたどる。組織捕鯨の歴史の中で最も古い銛突捕鯨の発祥については、志摩から三河にかけての伊勢湾口が捕鯨発祥の地とされている。
このように日本捕鯨史上重要な地域である鳥羽から志摩にかけて残る捕鯨資料の中で、重要なものとして日本最古の鯨法として石鏡の「鯨船他もやい申定之事」がある。
捕鯨は、室町末から行われていたが、志摩地方では鯨を捕った時の配分や船同士で争いが生じていたため、これを無くすために決められた最古の鯨法十一箇条であり、旧鳥羽藩の鳥羽から志摩の21ヶ村が加盟している。
この文書は、江戸時代の慶安2(1649)年に、すでに銛突き捕鯨が盛んに行なわれていたことを示し、鯨の配分規則を成文化したもので現存する鯨法資料として貴重である。

 

石鏡の鯨船他もやい申定之事