鳥羽市地域課題解決調査研究事業補助金
鳥羽市では、鳥羽市の地域課題の解決に向けた調査研究を行う学生団体や研究者等を対象に、調査研究に要する費用に対して補助金を交付します。
補助対象者
大学等に所属する学生団体または教授等。
なお、複数人または共同で調査研究を行う場合は、その団体の代表者を補助対象者とします。
補助対象事業
鳥羽市の地域課題の解決に向けた解決法策の提言または具体的な研究を行う事業で、鳥羽市長が認めるもの。
補助対象経費及び補助限度額等
補助対象経費、補助率及び補助金の限度額は以下のとおりです。
補助対象経費 | 補助率 | 補助金の限度額 |
報償費 宿泊費(鳥羽市内の宿泊施設を利用する場合のみ補助対象経費とする。) |
10分の10 | 10万円 |
※補助金の額と補助対象経費の実支出額とを比較して、いずれか少ない額とします。ただし、算出された補助金の額に1,000円未満の端数がある場合は、これを切り捨てます。
※国、都道府県等から補助金等が交付されている場合は、対象経費から交付額を控除します。
補助対象期間
補助金の交付の決定を受けた日から該当年度の3月31日まで。
補助金交付要綱
鳥羽市地域課題解決調査研究事業補助金交付要綱 (PDFファイル: 489.5KB)
補助金制度案内パンフレット
大学ゼミ合宿・地域解決課題パンフレット (PDFファイル: 2.2MB)
申請方法
フォームから申請する場合
鳥羽市地域課題解決調査研究事業補助金 申請フォーム
調査研究開始の2週間前を目安に、下記フォームにて申請してください。
本申請にあたり、以下のものをご準備ください。なお、画像・ファイル添付が必要となります。
・調査研究構成員名簿(Excelファイル:9.1KB) ※任意様式です。
・代表者の顔写真付き身分証明書
・代表者の大学等に所属していることの証明書(学生証等)

申請フォームQRコード (クリックでフォームに入れます。)
鳥羽市地域課題解決調査研究事業補助金 変更申請フォーム
補助事業の内容・計画に変更が生じた場合は、速やかに下記フォームにて変更申請してください。
本申請にあたり、以下のものをご準備ください。なお、ファイル添付が必要な場合があります。
【番号等を確認するために必要なもの】
・補助金等交付決定通知書
【添付が必要なもの】
・行程表(当初から変更がある場合)
・調査研究構成員名簿(当初から変更がある場合)

変更申請フォームQRコード (クリックでフォームに入れます。)
鳥羽市地域課題解決調査研究事業補助金 実績報告フォーム
調査研究終了後、速やかに下記フォームにて実績報告を行ってください。
本申請にあたり、以下のものをご準備ください。なお、画像・ファイル添付が必要となります。
【番号等を確認するために必要なもの】
・補助金等交付決定通知書
・事業変更承認通知書(変更承認を受けた場合)
【添付が必要なもの】
・調査研究成果書 ※任意様式です。また、成果書はHPに掲載されます。
・補助事業に係る領収書
・補助金の振込先口座情報
※請求書は記入及び押印のうえ、下記事務局まで郵送してください。
・補助金等交付請求書(変更承認を受けていない方はこちら)(Wordファイル:44.7KB)
・補助金等交付請求書(変更承認を受けた方はこちら)(Wordファイル:46KB)
【郵送先】
〒517-0011 三重県鳥羽市鳥羽三丁目1番1号 鳥羽市役所観光商工課 観光係 宛

実績報告フォームQRコード (クリックでフォームに入れます。)
書類を作成して申請する場合
下記より申請様式をダウンロードし、必要書類をメールまたは郵送にて提出してください。
【メール送付先】
kanko@city.toba.lg.jp 鳥羽市役所観光商工課 観光係 宛
【郵送先】
〒517-0011 三重県鳥羽市鳥羽三丁目1番1号 鳥羽市役所観光商工課 観光係 宛
交付申請書類
調査研究開始の2週間前を目安に必要書類を提出してください。
・調査研究計画書(様式第1号) (Wordファイル: 15.5KB)
・収支予算書(様式第2号) (Excelファイル: 14.0KB)
・事業主体概要調書(様式第3号) (Wordファイル: 20.0KB)
・代表者の大学に所属していることの証明書(学生証等)の写し
・代表者の顔写真付き身分証明書の写し
※調査研究構成員名簿は任意様式です。
事業変更承認申請書類
補助事業について、内容・計画に変更が生じた場合は、速やかに必要書類を提出してください。
・変更事項を反映した書類等
実績報告書類
事業終了後、速やかに必要書類を提出してください。
・補助事業等実績報告書(変更承認を受けていない方はこちら) (Wordファイル: 14.5KB)
・補助事業等実績報告書(変更承認を受けた方はこちら) (Wordファイル: 14.5KB)
・調査研究報告書(様式第4号) (Wordファイル: 17.0KB)
・収支決算書(様式第5号) (Excelファイル: 13.0KB)
・調査研究成果書
・補助事業に係る領収書(コピー可)
・鳥羽市合宿補助事業アンケート (Wordファイル: 23.2KB)
・補助金等交付請求書(変更承認を受けていない方はこちら) (Wordファイル: 44.7KB)
・補助金等交付請求書(変更承認を受けた方はこちら) (Wordファイル: 46.0KB)
・振込先の通帳(口座情報がわかる部分)の写し
※調査研究成果書は任意様式です。また、成果書はHPに掲載されます。
過去の研究調査
令和6年度
団体名 | 調査研究名 | |
1 |
名古屋外国語大学 フランス語学科 |
2024年度フランス語学科鳥羽研修 |
2 |
三重大学大学院 教職志望学生×インプロプロジェクトin三重 |
インプロ(即興演劇)を活用した小学生と教職志望学生の交流を通じた「表現」コミュニティの創出に関する実践的研究 |
3 |
三重大学 地域イノベーション学研究科 |
鳥羽市で見つかる海の生き物や,「鳥羽市海のレッドデータブック2023」を活用した海洋教育の提案と,海洋教育を通じた子どもたちの定住意欲に関する研究 |
4 |
三重大学 教育学部 |
鳥羽市の魅力を踏まえたビジネスモデルの構築 |
5 |
皇學館大学 伊勢志摩共生学実習A |
伊勢志摩共生学実習A 離島における関係人口創出ための情報発信実習 |
6 |
國學院大學 観光まちづくり学部(下村ゼミ) |
国立公園におけるエコツアープログラムのあり方 |
7 |
島プロジェクトin鳥羽 |
島プロジェクトin鳥羽夏渡島 |
8 |
京都府立大学大学院 生命環境科学研究科生活文化学研究室 |
鳥羽市内の漁村における漁撈小屋の調査研究 |
9 |
22世紀奈佐の浜プロジェクト学生部会 |
2024年度 答志島合宿 |
10 | 女子美術大学 | 鳥羽ストーリーズ・アートプロジェクト |
11 |
茨城大学 人文社会科学部野田真里教授研究室 |
鳥羽市・答志島SDGsフィールドワーク2024 |
12 |
東大生地方創生コンソーシアム |
鳥羽なかまち地域課題研究合宿 |
13 | 一般社団法人まちあそびラボ | 鳥羽駅前再開発にあたる事前調査 |
調査研究詳細
調査研究名:2024年度フランス語学科鳥羽研修
実施内容 本学フランス語学科2年次生を対象として、令和6年5月31日から6月1日の一泊二日で、「鳥羽研修」を実施、完了することができた。事前指導ならびに事前の取組みとして、グループごとに「観光業」、「フランス人・外国人を対象とした観光業」、「海女文化」、「離島(と観光)」、「漁業(と継承)」、「海洋漂着物」のテーマに基づき、鳥羽市の例を含め、これらの業界における現状、課題、展望について調べ、グループで話し合いを重ねて考察し、プレゼンテーションに向けたパワーポイント資料の作成に取り組んだ。二日間の研修中、初日には鳥羽市観光商工課にご所属のカゾ氏による鳥羽市の観光業にまつわる講演と、鳥羽市立「海の博物館」を見学するだけでなく、実際にお二人の海女の方から-ベテランの方と移住した若い方-、直接体験談を伺う機会に恵まれた。二日目には答志島にて海洋漂着物の収集活動を体験し、関係の皆様からお力添えいただいたおかげで、予定通り、鳥羽市における地域密着型のフィールドワークを実践することができた。事後のアンケートより把握できたこととしては、事前に知識として理解していた事象を自ら経験することで、多くの学生が多様な課題を自分事として捉えることができるようになったこと、現地において直に目で見て、耳で聞いて新たな視点を多く得られたこと、そして普段の生活圏・生活リズムではなかなか取り入れ難い、離島で時間を過ごすという、大変貴重な経験が得られたこと、等が挙げられる。 また、このフィールドワークを通して完成させた、各グループの取組み発表の結果、それぞれのテーマについて、学生達なりの展望を示すに至り、発表内容については学生間での評価活動も行った。展望の具体的な内容としては、観光業については、例えば日本人とフランス人の観光に対する価値観の違いに着目し、「今、この場所だから経験できる」魅力をよりアピールし、インスタグラムなどで「日本の〇〇」のようなハッシュタグを作り、多言語で情報発信を行うこと、漁業については、何よりも漁業に興味を持つことが必要だという指摘や漁業に触れ合う場をもっと設ける提案、海洋漂着物に関しては、「海ごみゼロウィークin愛知」のような活動をもっと広げ、誰もが身近な場所で、目に見える成果として参加できるようなボランティア活動を活発に行うことや、離島の活性化については、現行の離島留学の中に、夏休みという短期間でのファミリー離島留学(親はヴァカンスとして)を取り入れる提案、等々がなされた。 調査結果 観光業では、フランス人に着目する場合、日本特有の場所や物に関心を抱き、文化的な体験を求めている傾向があるため、視覚効果を重視した多言語での情報発信がもっと必要になり、鳥羽観光として有名な鳥羽水族館の目玉の一つである二頭のラッコに注目すると、メイが今年20歳という平均寿命に到達するため、将来的な懸念が増しつつあり、そもそもラッコは繁殖の難しさや海洋汚染、地球温暖化の影響を受けて個体数が減少していること、離島の一つである答志島では過去12年で21%の人口減少が進み、その内若者の減少率が5割を占めているために伝統産業の継承問題や医療機関の減少問題が見受けられること、海女文化を含む漁業においては、人口減少と同時に生産者の高齢化、海域の温暖化、生産コストの増大といった課題に直面していること、海洋漂着物の点ではそもそも日本のリサイクル率が世界的に低く、鳥羽市においては生活系の漂着ごみが漁業系に次いで多い、という状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 観光業については、例えば日本人とフランス人の観光に対する価値観の違いに配慮し、「今、この場所だから経験できる」という魅力をこれまで以上にアピールし、インスタグラムなどで「日本の〇〇」のようなハッシュタグを作り、多言語で情報発信を行うこと、漁業については、何よりも多くの人が漁業に興味を持つことが必要であるため、漁業に触れ合う場をもっと設けてイベント情報を発信することや、海洋漂着物に関しては、「海ごみゼロウィークin愛知」のような活動をさらに広げ、誰もが身近な場所で、目に見える成果として参加できるようなボランティア活動を活発に行うこと、離島の活性化については、現行の離島留学の中に、夏休みという短期間でのファミリー離島留学(親はヴァカンスとして)を取り入れること、等々。 |
調査研究名:インプロ(即興演劇)を活用した小学生と教職志望学生の交流を通じた「表現」コミュニティの創出に関する実践的研究
実施内容 1. 7〜10月:ワークショップのデザイン 〇プロジェクトチームの大学生メンバーとのミーティング ・本実践研究の目的および実践方向性の共有 ・"異年齢"交流を重視するため、学年問わず小学生を広く募集 ・学校内外の小学生対象の行事等との重なりも考慮し日程・会場を決定 〇チラシの作成、参加小学生の募集 ・鳥羽市教育委員会後援申請 ・9月、参加小学生の募集を開始 ・鳥羽市教育委員会様を介して市内の小学生全員にチラシを配布、「広報とば」への情報掲載 ・鳥羽市民体育館、市役所、図書館、スーパーマーケット等でのチラシ掲示・配布を依頼 ・参加申込小学生及びその保護者宛に、当日の案内、調査概要・ 同意書の様式を送付
2. ワークショップの実施・省察1(11〜翌年1月) 〇11月16日(土曜日)、鳥羽市民体育館にて、ワークショップ実践を実施 ・6名の子どもたちが参加 〇ワークショップ終了後、参加大学生7名とのグループ省察1の実施 ・子どもたちの「表現」を引き出すための自身の働きかけ、そして自身の関わりが子どもたち同士のつながりにいかに結びついていたのかを言語化し、共有 ・保護者へのアンケート調査回答依頼 3. 省察2、分析、まとめ(2〜3月) 〇2月9日(日曜日)参加大学生7名とのグループ省察2の実施 ・他のワークショップ実践とも比較しながら本ワークショップを振り返る 〇以上をデータとして用いて、子どもたちと大学生との関わりの過程、関わりを通した学びのありようを分析し、報告書を作成 調査結果 調査研究により、 1. 子どもたちの「表現」の難しさ ・初対面の人と関わること(対・子ども、対・大学生) ・"自分のことば"で表現すること 2. 子どもたちの会場までの移動の難しさ が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 1. 子ども参加型・異年齢交流型の文化芸術活動の継続 学校・学級とは異なる集団のなかで、初対面の人との関係を築きあげていく機会が必要と考えます。その際、この相手・この場では"自分のことば"をそのまま伝えても大丈夫だと思える安心感、そしてそうした安心な場でこそ醸成される子どもたちの自己肯定感を育んでいく必要があると考えます。また、そうした場を創出するた めに、本学の教職志望学生がいかにかかわり、教師としての力量を高めていけるかを今後も検討していきたいと考えております。 2. 市内各地での活動の展開、「表現」コミュニティの創出 今回ワークショップに参加してくれたのは、鳥羽小学校・ 安楽島小学校の子どもたちのみでした。子どもたちが会場まで来ること自体に大きなハードルがあることを痛感いたしました。今後、各小学校の近くの公共施設等をお借りして、市内全域でインプロワークショップを展開できればと考えております。 |
調査研究名:鳥羽市で見つかる海の生き物や,「鳥羽市海のレッドデータブック2023」を活用した海洋教育の提案と,海洋教育を通じた子どもたちの定住意欲に関する研究
実施内容 鳥羽市内の小中学校10校における海洋教育の実際の実施状況を調査し、実際に行われている海洋教育に関する子どもたちの学習効果・学習意欲等を調査した(3年生以上)。さらに海洋教育が子どもたちに与えている影響についても調査を行い、地域愛着や定住意欲を測った。 調査結果 各学校で海洋教育の実施は様々であり、地域との連携もまた様々であった。「鳥羽市海のレッドデータブック2023」の活用については、図書館においてあるだけの学校が多く、十分な活用がなされているとは言い難かった。また、本研究に関するアンケート調査で、子どもたちの意識にも教育活動が影響していることが明らかになった。 鳥羽市の小中学校に通う子どもたちの海洋に関する学習への意欲は高く、学習効果も高いことが明らかになった一方で、地域への愛着と定住意欲に関しては結果にばらつきがみられた。 アンケート結果から、地域資源を利活用した体験活動(教育活動)が地域愛着や定住意欲に影響を与える可能性があることが明らかとなり、その体験活動を地域の方々と連携して行うことでより効果的であることが明らかになった。 ふるさと教育としても活用できる海洋教育において、子どもたちの地域愛着や定住意欲に効果的な教育活動が体系的に行われているとは言い難く、結果として各学校によって地域愛着や定住意欲に差が出ているという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になった。 課題解決の提言 地域愛着や定住意欲に効果的な教育活動の実現には、地域との協力体制の構築や、教育プログラムの具体的なモデル化が必要となる。海洋教育が定住意欲に直接的な効果があるとは言い切れないが、海洋教育によって地域愛着を高めることで、後の定住に繋がる可能性がある。 各学校の海洋教育の実施の足並みをそろえることは難しいが、学習を交流する場を設けることで、「自分の知らなかった鳥羽」に触れることができ、地域の魅力の再発見につながるのではないかと考える。 今後の海洋教育においては、行政・教育機関・市民を繋ぐカウンターパートを設置し、地域で取り組む海洋教育の進める必要があると考える。 |
調査研究名:鳥羽市の魅力を踏まえたビジネスモデルの構築
実施内容 学生6名、教員3名で鳥羽市のいくつかの施設を訪問し、現状を調査し、その結果を踏まえて、学生目線で鳥羽市を活性化するヒントとなる2種の案を作成した。 調査結果 調査研究により、 ・伊勢志摩と括られることが多く鳥羽の印象が薄い ・若者をターゲットとしたSNSの発信が弱い という状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 ・「伊勢志摩」には鳥羽市や南伊勢町等も含まれるとのことでしたが、一般の人にはそうは認識されていないので、鳥羽市の存在をアピールする工夫 ・鳥羽市として鳥羽市に国内外の訪問者を呼び込む取り組みをされていることを知りましたが、実際に若者層にはそうした取り組みの情報が届いていないということで、若者の意見を取り入れたSNS等での効果的な発信を行うこと |
調査研究名:伊勢志摩共生学実習A 離島における関係人口創出ための情報発信実習
実施内容 離島地域「答志島」の取材を行い、旅行サイトなどでは紹介されない魅力を探しや地域の方が紹介したい自慢の聞き取りを行い、離島を紹介するwebサイトの記事掲載を行いました。少子高齢化が進み伝統行事やイベントの参加者が少なくなることで継続が難しくなっています。また漁業や観光業の人出が不足していることを解消するため、取材した記事を発信することで、ただの観光だけではなく、全国の離島ファンや観光客へのプロモーションにつなげたほか、地域の魅力を伝えることで、地域のイベントや祭りなどにかかわる方や漁業体験する方、リピーターの方など観光客より深い関係人口と呼ばれる方の増加を図りました。また、答志島の魅力を関係人口が体験することで、ゆくゆくの移住促進となるよう協力したい。 りとふる掲載ページ:https://ritoful.com/archives/42443 調査結果 調査研究により、地域の方が見せたい魅力と、訪れた人が感じる魅力にギャップがあり、答志島の魅力が伝えきれていない。地域としては、人口減少・高齢化ですべてにおいて人手不足である、という状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 答志島の魅力を発信するため、観光サイトなどでは紹介されない、地域の魅力(人のあたたかさや明るい子供たち。地域交流の拠点。歴史や文化。食事等)を離島の情報発信をするwebサイトで公開することで、離島好きの観光地候補としてプロモーションを行う。それにより実際に答志島を訪れる人が答志島ファン(関係人口)となる取り組みを継続していく必要がある。 |
調査研究名:国立公園におけるエコツアープログラムのあり方
実施内容 別添「全域が伊勢志摩国立公園に指定されている鳥羽市におけるエコツーリズムのあり方」のとおり。 調査結果 調査研究により、山地・森林域を含め、鳥羽市の自然環境の全体像を発信・活用するという点、また、資源活用・情報発信に際して、点的資源としての認識が中心であり、海・山・歴史などを複合して面的にストーリー(物語)化した活用・発信が十分ではないという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 沿岸・海域と山地・森林域の結びつけることへの取り組み、そして、それを空間展開するための計画・整備が必要である(詳細は別添) |
調査研究名:島プロジェクトin鳥羽夏渡島
実施内容 1.お盆合宿企画
調査結果 1.お盆合宿企画
6.島の加工品調査
課題解決の提言 1.お盆合宿企画
創作物という自己表現の間に、一つ自分が生まれ育った場所に関係するものを挟むことによる意味合いには、その地域への理解を深めていくこと、所属意識や愛着の醸成などがあり更にそれを外部の人と一緒に取り組むことでより一層認識することができる効果があると考える。特に子供達にとって効果的である。
|
調査研究名:鳥羽市内の漁村における漁撈小屋の調査研究
実施内容 石鏡の漁撈小屋「アミバサ」を中心に、神島・菅島の網作業小屋を含めて実測・聞き取り調査を行い、これらの形成過程を解明した。 調査結果 当調査研究により、漁撈小屋の詳細な形態や、その歴史的背景を明らかにした。またこの成果を通じて、鳥羽市各地の漁撈小屋は、集落の歴史や生活文化を反映する構築物であることを明らかにした。 このような漁撈小屋の景観的・文化的価値に対し、漁師の減少に伴う漁撈小屋の廃絶が起こり始めており、集落を特徴づける景観的・文化的資産の減少が課題となっている。 海女小屋が文化的資産として位置づけられている一方で、漁撈小屋の評価は遅れている。 課題解決の提言 漁撈小屋の景観的・文化的価値を定めること、またこれを同市における漁業や住民の魅力と結びつけて発信すること、など。 |
調査研究名:2024年度 答志島合宿
実施内容 ・NPO法人 伊勢志摩バリアフリーツアーセンター講演の聴講 ・答志島の島民と交流し、文化や生業について学ぶ ・答志島 奈佐の浜にて海岸清掃とワークショップを実施 調査結果 島民からの聞き取りにより、ゴミで漁業に支障が生じ、鳥羽市の産業に損失が生じていることが分かりました。また、参加者聞き取りにより、三重県内外問わず、答志島のことは知っていてもゴミ問題は知らない者がほとんどであることが明らかになりました。 これまでの海岸清掃により、奈佐の浜の漂着ゴミが県内外の生活ごみ、不法投棄のゴミ、漁具、自然ゴミ等で構成されていることが分かっています。一時的な清掃活動ではなく、発生源である伊勢湾流域の市民が漂着ゴミを発生させないようにすることでしか問題が解決されないことが示唆されます。 課題解決の提言 まず、漂着ゴミ問題について周知するため、市として市民に広報するとともに、他県との協力体制を構築していく必要があると考えます。 また、観光客にゴミ問題への理解を深める機会を提供するため、清掃活動を観光の一環としたエコツーリズムの取り組みを提案します。例えば、「ゴミ拾いツアー」といったアクティビティを設定し、清掃活動を観光体験の一部とすることで、参加者の環境保護への意識を高めることが期待されます。 |
調査研究名:鳥羽ストーリーズ・アートプロジェクト
実施内容 鳥羽市の海女文化を調査し、現在海女さんが減少している原因を地域、環境、海洋生物など様々な観点からリサーチしました。 調査結果 事前の調査でわかっていた鳥羽市の大きな魅力である海女文化が今では昭和に比べ海女さんの人数が8分の1まで減少しているなど、今後10年、20年後に文化として残っているのか危ぶまれるという課題を踏まえ行った。調査を進めるうえで人口減少の原因として、アワビなどの海産物の減少や20代30代の海女が少なく後継者がいないという課題が明確になりました。 課題解決の提言 海女文化の素晴らしさをリサーチし、その魅力を捉えた芸術作品を創作していき、海の博物館などで展示発表する。プロジェクト・テーマ:海女文化を伝えるデザイン。作品を通して海女文化の素晴らしさを伝えることで若者たちが海女になりたいと思うように発信する。 このように芸術も海女文化の振興につなげる。 |
調査研究名:鳥羽市・答志島SDGsフィールドワーク2024
実施内容 今回の調査研究では、鳥羽市・答志島SDGsフィールドワーク2024として、当研究室が取り組んでいる国連SDGs(持続可能な開発目標)と地方創生の観点から、鳥羽市とくに離島における地域課題と解決そして関係人口の創出にむけて、学生主体のアクティブラーニングによるフィード調査を行いました。 現地調査に際し参加学生15名は、事前調査や鳥羽市現地とオンラインでつないでの事前セミナー(2回)を行い、濱口正久鳥羽市議会副議長や市職員のご助言等をいただきつつ、地域の持続可能な開発に関する課題の洗い出しやサステナブルな地域資源の絞り込みを行いました。これにもとづき、1.雇用と観光、2.地域づくりと観光、3.教育、4.地域文化の4つのテーマ別グループにて現地調査を行いました。各グループはテーマに即して行政、企業、NPO/NGO、住民や学校、キーパーソンを訪問等、聞き取り調査等をつうじて課題の分析、地域資源の発見と解決策を検討するとともに、関係人口の創出につとめることが出来ました。 また、アクションリサーチとして、職場体験型学習(旅館)や、環境保護ボランティア活動(海岸・漁港・地域清掃)等にも取り組み、ささやかながら地域社会に貢献しました。こうした現場での調査研究は学生の重要な学びの機会として高い効果が得られ、また地元の皆様との交流をつうじて関係人口の創出にも寄与する出来ました。 調査結果 具体的な調査研究の成果としては、次の通りとなります。調査研究発表として、「鳥羽市・答志島SDGsフィールドワーク報告会2024」を、2025年1月30日13:30~15:30にて開催しました。これを通じて、本学の学生や教員に、SDGsの視点からみた鳥羽市の地域課題やサステナビリティにむけた地域資源について広く共有することができました。現地調査でご協力いただいた鳥羽市の濱口副議長や市役所職員にもオンラインでご参加いただき、研究の成果をフィードバックすることが出来、またコメント・講評等を頂戴いたしました。なお、報告会で発表したスライド(108枚)は今後の鳥羽市の施策のご参考に、すでに濱口副議長をつうじて共有させていただいております。 また、本調査研究活動の総括として、「鳥羽市・答志島SDGsフィールドワーク調査報告書2024」を刊行いたしました(A4版、本編71頁・資料編インタビュー要録9頁、PDFファイル)。本報告書は、合宿をつうじた現地調査や報告会での議論等をふまえた次の内容となっております。第1部では、SDGsから分析する鳥羽市・答志島の地域課題とサステナビリティについて、4つのテーマにそくした学術的な分析と課題解決に向けた提言等を行っています。第2部では、各学生が現場で得られた貴重な体験や知見について、フィールドワークの振り返りを行っています。そして、資料編として、現地での訪問調査によるインタビューの要録を一次資料としてまとめています。本報告書では指導教員のもと、学生自らが執筆および編集を行い、現地調査をつうじた課題分析や課題解決の提言等をまとめることができました。 課題解決の提言 鳥羽市の文化等の豊かな地域資源と関係人口を活かした施策。 |
調査研究名:鳥羽なかまち地域課題研究合宿
実施内容 フィールドワークおよび地域の方へのヒアリング 調査結果 なかまち地区は商店街への観光客流入が少ないことに加えて、人口減少に伴い空き家が増加し、津波や地震への備えも必要とされているという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 ・防災と交流を兼ねた街道の整備 ・駅からなかまちへ足をのばしたくなるような仕掛けづくり ・点(見どころ)ではなく線(道)を中心としたまちづくり |
調査研究名:鳥羽駅前再開発にあたる事前調査
実施内容
調査結果
課題解決の提言
|
令和5年度
団体名 | 調査研究名 | |
1 | 女子美術大学 | 鳥羽ストーリーズ・アートプロジェクト |
2 |
東京海洋大学 水産経済・経営学研究室 |
カキ養殖漁場の利用方法と漁業者の認識に関する調査研究 |
3 |
東京大学 岡部明子研究室 |
モノが語る離島の漁村空間ー模型対話手法を用いてー |
4 |
専門学校東京ビジュアルアーツ 水中映像ゼミ |
海女さんの魅力と漁村文化の撮影 |
5 |
日本大学 理工学部海洋建築工学科海洋建築・建築デザイン研究室 |
本土近接型離島における観光資源・来訪環境・観光満足度の関係からみた観光のあり方 |
調査研究詳細
調査研究名:鳥羽ストーリーズ・アートプロジェクト
実施内容 鳥羽市の海女文化を調査し、現在海女さんが減少している原因を地域、環境、海洋生物など様々な観点からリサーチしました。 調査結果 事前の調査でわかっていた鳥羽市の大きな魅力である海女文化が今では昭和に比べ海女さんの人数が8分の1まで減少しているなど、今後10年、20年後に文化として残っているのか危ぶまれるという課題を踏まえ行った。調査を進めるうえで人数減少の原因として、アワビなどの海産物の減少や20代30代の海女が少なく後継者がいないという課題が明確になりました。 課題解決の提言 海女文化の素晴らしさをリサーチし、その魅力を捉えた芸術作品を創作していき、海の博物館などで展示発表する。作品を通して海女文化の素晴らしさを伝えることで新たな発信源を確立する。 このように芸術も海女文化の振興につなげる。 |
調査研究名:カキ養殖漁場の利用方法と漁業者の認識に関する調査研究
実施内容 鳥羽市浦村にて、カキ漁業者に対するヒアリング調査、アンケート調査を実施しました。その中で、漁場の区域ごとの利用方法と漁業者の漁場認識、すなわち、各漁場が、稚貝育成、出荷調整、等においてどのように利用されているか、また、漁場の環境特性(流速、クロロフィル濃度、等)についてどのように認識しているかについて明らかにしました。 調査結果 調査研究により、漁業者の漁場認識は科学的なデータと概ね整合的であるが、一部にデータよりも評価が低く今後の活用の可能性のある漁場が存在すること、また、環境変化に対しては認識の調整にややバラつきのある可能性があるという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 漁場環境やカキの成育に関する継続的な調査と、漁業者へのフィードバックが必要であると考えられます。 |
調査研究名:モノが語る離島の漁村空間ー模型対話手法を用いてー
実施内容 本調査研究は漁村集落の路地を構成するモノに着目し、空間をその背後にあるモノと人の連関から描き出すことを目的とした。具体的には答志島和具集落を対象としたモノを介した人のつながりを集落の模型を用いて分析した。 その調査と同時に島の交流拠点である“ねやこや”でのモノのやり取りについても整理した。そして、モノと人の連関が弱まることでコミュニティの営みに支障が生じることを踏まえて、人との関係を誘発すべくモノを動かし、手を加えることで集落内に拠点を紡ぎ出す方策を実践的に提示する。 今後全国的に過疎化が進む中で、よそ者の介入や高齢者の外出機会の減少などによるコミュニティの変化が生じている。いかにして地域のコミュニティを維持できるのかを模索していく。
調査とは直接的な関係はないが、“ねやこや”に全国各地の大学生を呼び込み、イベントも定期的に開催してきた。また、お盆や敬老会などの集落の祭りにも積極的に参加し、地域と密接に関わりながら課題と魅力を探求した。 調査結果 調査研究により、離島の漁村集落におけるモノを介した人の繋がりを見える形にし、その繋がりの連鎖を引き込むように作られたのが“ねやこや”という島の拠点であることが明らかになった。その拠点形成の過程の中で明らかになった鳥羽市と離島の課題について以下にまとめる。
1.災害や非常時の対応の仕方について 離島では人のつながり、コミュニティが強固なものであるため、非常時における対応に慣れている。例えば、災害時の避難経路は皆当たり前のように把握している。また、漁船を利用した救急船の手配の仕方も地元の中で共有されている。本来は救急船に特化した船を常時島に置いておくべきかと思うが、そこを答志島ではコミュニティによって現状カバーされている。一方で、よそからよってきた移住者にとっては、地元で当たり前に共有されていることに、ついていくことができていない。ここ数年だけでも島には多くの移住者が住んできたが、きっと非常時の対応の仕方を把握している人は少ないだろう。日々利用する定期船でも非常時の対処方法ははっきりと船内に記載されていない。このような当たり前な共有事項を再確認する必要があるのではないだろうか。
2.人のつながりが固定化されている 上記でも述べた通り離島ではコミュニティが強固である分、各世代ごとに集まることが多い。世代ごとの仲間意識は必要であるが、今後高齢者が増えていく中で、子どもたちや若い世代との関わりしろを生み出す必要がある。世代を跨いで助け合う場面が多くなると考える。
3.日本の枠組みの中での離島 日本は島国であり多くの離島が存在し、政府も離島振興法のもと地域づくりを進めている。もちろん日本の中で離島の立ち位置を確立していくことは重要であるが、もう世界の中での一つの離島という広い枠組みで捉えることができるのではないだろうか。鳥羽の離島それぞれに特別な暮らしがあり、日本の枠組みにとらわれずに広い視野を持って離島を発信していくことが課題となっていくのではないかと考えた。
1.~3.で述べたような状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 1.災害・非常時の当たり前をきちんと共有化する 例1)避難訓練の際に避難ルートを地図に書いてもらうワークショップなどを開く。 例2)定期船に非常時の対処方法を離島の小学生中学生がポスターとして掲示する。 例3)緊急搬送の際の段取りを見える形として残す。模型でワークショップを行う。 このように地域の当たり前を見える形にする必要がある。 2.“ねやこや”のようなモノを介した拠点づくりを進める モノを介することで世代や属性にとらわれずに適切な距離を保って人間関係を作ることができる。“ねやこや”のようなモノがやってくる拠点を各集落で設けることが必要である。鳥羽市内の他の漁村集落でも同様な取り組みを広げていくことを検討している。 3.海外に発信する媒体 まずは離島の情報発信を行う離島経済新聞にて、答志島の暮らしを外国語で特集するようなコーナーを寄稿することを検討している。そして、“ねやこや”には多くの大学生が訪れているため、留学生も積極的に受け入れる体制を整え、世界における一つの離島としての立ち位置を探る。 |
調査研究名:海女さんの魅力と漁村文化の撮影
実施内容 事前調査でも分かっていたが、現地にて海女さんの話を直接聞き鳥羽の歴史ある文化の海女文化、漁村文化が後継者不足に直面していることがより分かった。 後継者不足以外にも漁獲量の減少により、十分な収益が望みにくいという課題があることが分かった。 また、そういった後継者不足である現状や海女文化、漁村文化の魅力を県内外に向けて効果的に発信できておらず、知られていないという状況が判明しました。 調査結果 調査研究により、漁業者の漁場認識は科学的なデータと概ね整合的であるが、一部にデータよりも評価が低く今後の活用の可能性のある漁場が存在すること、また、環境変化に対しては認識の調整にややバラつきのある可能性があるという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 写真映像を使用したリアルな海女さんの活動を県内外に発信することで海女さんの現状を知ってもらい、海女文化に関わる人を増加させ、海女文化の振興につなげていく。 |
調査研究名:本土近接型離島における観光資源・来訪環境・観光満足度の関係からみた観光のあり方
実施内容 本土近接型離島を訪れる観光者へアンケート調査を実施し,観光者の満足度の醸成要因や観光ロイヤルティの形成要因を明らかにすることで,離島の持続可能な観光振興への知見を得る。 調査結果 離島において観光による地域振興が推進される今日,持続可能な離島観光施策を展開するためには観光者の離島への観光ロイヤルティを獲得すること(離島へのファンなるような観光経験)が重要となる。 離島への来訪はその立地により様々であるが,特に答志島などは本土の観光者は日帰りで離島を観光することが可能(以降,本土近接型離島)であり,このような離島における,観光者の観光経験は連絡船の運航状況に左右されてしまうことが考えられる。ここで,既往研究をみると離島における観光ロイヤルティの獲得に関する研究の蓄積は不十分であり,離島への来訪環境を踏まえた研究はなされていない。そのため,本土近接型離島における持続可能な観光施策の展開に向けて,観光者の観光ロイヤルティの形成要因を把握することは急務だと考える。 課題解決の提言 本研究では,本土近接型離島における観光ロイヤルティの形成モデルの実証を行い,観光ロイヤルティの獲得に寄与し得る離島観光施策を検討した。その結果,以下の事項が明らかとなった。1.本土近接型離島は136島あり,瀬戸内海周辺や九州西部に多く分布している。2.本土近接型離島を有する自治体は,島内の観光資源として自然資源や歴史・文化資源,レクリエーション資源を多く認識しているが,来訪手段が限定的であることや島内の施設整備が十分でないことから,観光者の滞在は一時的になっていることを課題として挙げている。 次に,答志島を訪れた観光者を対象に観光ロイヤルティの形成要因を把握するため,観光経験に関するアンケート調査を実施したところ,以下の事項が明らかとなった。1.観光者の島内の行動は和具港や答志港を中心とした周遊がみられ,初来訪や日帰りの観光者ほど周遊行動は広範囲かつ多岐にわたる。2.観光者の総合満足度の評価要因は来訪パターン(来訪回数及び宿泊の有無によるパターン分類)により異なるが,都市型観光資源での観光経験が総合満足度を高める上で重要な要素となる。3.観光者の観光ロイヤルティの形成要因は,来訪パターンに応じて期待度と満足度による影響度合いが異なり,初来訪の観光者は来訪前の答志島に対する期待度,2回目以降の観光者に対しては答志島の観光経験から評価される答志島としての満足度が観光ロイヤルティの形成に大きく影響する。そのため,本土近接型離島において観光者の観光ロイヤルティを獲得するためには,これら観光者の動向を考慮した離島観光施策の展開が重要となることが示された。 |
令和4年度
団体名 | 調査研究名 | |
1 |
名古屋大学大学院 環境学研究科加藤博和研究室 |
鳥羽駅周辺における来訪者向け案内表示の現状課題と改善策 |
2 |
横浜国立大学 島プロジェクトin鳥羽 |
第一回答志島課題研究 |
3 |
東京海洋大学 水産経済・経営学研究室 |
カキ養殖漁場の環境特性に関する調査研究 |
4 |
三重大学 生物資源学研究科 |
無形観光資源に対する観光客評価の相異に関する分析 |
5 |
國學院大學 観光まちづくり学部地域マネジメント研究センター |
「鳥羽うみ文化ライブラリー」の具体化に向けた基礎調査研究 |
6 |
芝浦工業大学 空き家改修プロジェクト未利用浜プロジェクトチーム |
未使用浜の再利用施工活動 |
7 |
芝浦工業大学 空き家改修プロジェクト鳥羽なかまちチーム |
お祭り企画&町おこしのための鳥羽未来会議開催 |
調査研究名:鳥羽駅周辺における来訪者向け案内表示の現状課題と改善策
実施内容 近鉄鳥羽駅~鳥羽マリンターミナルのフィールドワーク、地域公共交通会議での結果報告 調査結果 調査研究により、鳥羽駅から鳥羽マリンターミナル間の案内表示や経路が来訪者にとって分かりづらいという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 担当部局・所有者に対する改善案の周知、担当部局・所有者による改善 |
調査研究名:第一回答志島課題研究
実施内容 地元住民ヒアリング、答志島の産業体験、地域内探索 調査結果 調査研究により、観光の衰退傾向、漁業関連人口の高齢化という状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 魅力を発信、稼げる漁業の実現(これから通年で研究) |
調査研究名:カキ養殖漁場の環境特性に関する調査研究
実施内容 鳥羽市浦村地区内の各漁場区域において採水をおこない、その水のクロロフィルa濃度、濁度、塩分濃度、pHを計測し、カキ養殖漁場の環境特性を整理した。 調査結果 調査研究により、浦村のカキ養殖漁場の環境特性が、場所により異なることが分かった。一方で、カキの斃死の問題等にアプローチしていくためには、水質と身入りの関係の整理、環境の変化に対する対応、適応の方法についても検討が必要であるという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 他の漁場(浦村以外)との連携(漁期途中での漁場の移動)の可能性についての検討、など |
調査研究名:無形観光資源に対する観光客評価の相異に関する分析
実施内容 漁業と観光の振興に向けた観光客の観光資源に対する認識に関する調査を行いました。 調査結果 アンケート調査から、観光客にとっての鳥羽来訪の楽しみの中で漁業と関係するものは、おいしい海産物(76.3%)、自然景観を見物すること(48.5%)、自然の豊かさを体験すること(30.8%)であった。これらの魅力は漁業によって守られているわけだが、その持続性に関わる「資源管理」や「伝統漁法」を無形観光資源として活用する場合について、認知度はどちらも半数程度となっており、関心度も半数には満たない。知っている来訪者のほとんどは、この二つが持続可能な漁業の実現に関係があると認識している。そして、全来訪者のうち、持続可能な漁業は自分に関係があると認識しているのは、6割程度であった。しかし、実際の行動を見てみると、普段、海産物の購入に際し、エコラベルやオーガニックの商品表示がある商品を優先的に選んでいる観光客は2割であった。答志島の現地視察・調査では、漁村の暮らしや市場の見学を行い、漁村文化と漁業の資源保護や鮮度保持の管理体制の密接なつながりが観光の魅力となっていることがわかった。近い将来、地元海産物の品目によっては高値や提供の停止などが予想される中、消費者の理解が必要になってくる場面で、消費者が理解を行動に移してくれなければ、鳥羽の漁業は衰退し、漁村の魅力の維持は困難となる。鳥羽市の観光にとっては重大な社会的不利が生まれる可能性があるという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 鳥羽市では海産物の豊富さが観光客をひきつける最大の観光資源であるが、それを支える持続可能な鳥羽の漁業を実現するために、消費者の漁業への興味を向上させ、サスティナブルツーリズムの一環として、観光の魅力を大切に扱うことを観光客の啓発として行っていくことが必要である。特に、鳥羽ではエコツーリズムが進んでいるが、まだまだこうした視点が大きくはない。エコツーリズムの事業者は鳥羽ならではのSDGs課題への取り組みとして、漁業理解のための橋渡しとなることが望まれる。漁業理解の取り組みは、観光客の集客にはならないと思われるが、ファンとなり、満足度やリピーター獲得に効果が期待できる。 |
調査研究名:「鳥羽うみ文化ライブラリー」の具体化に向けた基礎調査研究
実施内容 (1)事前調査(予備調査/文献調査) 1.「鳥羽うみ文化ライブラリー」具体化の背景条件の整理 鳥羽市を取り巻く観光の現状・課題把握 2.「鳥羽うみ文化」に関わる地域資料等の情報収集 鳥羽市立図書館資料(郷土資(史)料等)の現状 3.参考事例調査 図書館(図書)を活用した観光・まちづくりへの取組事例の収集
(2)現地調査(フィールド調査/ヒアリング調査) 鳥羽市内の観光施設や観光客の利用状況、市域の現状等を把握するとともに、「鳥羽うみ文化ライブラリー」の候補地や取り組み方を検討するため、2回に分けて市内のフィールド調査及び関係者へのヒアリングを実施した。 1.第1回調査:9/7~9/9 【フィールド調査】 鳥羽駅周辺(マリンターミナル、鳥羽マルシェ)、ミキモト真珠島、鳥羽水族館、伊勢湾フェリーターミナル、パールロード(鳥羽市立海の博物館、鳥羽展望台)、相差地区、中之郷駅、なかまち等 【ヒアリング調査】 鳥羽市立図書館(市教育委員会) 鳥羽市観光課 なかまち会会長・佐藤氏 2.第2回調査:10/20~10/22 【フィールド調査】 中之郷駅、旧鳥羽小学校、三重バリアフリーツアーセンター、石鏡地区、国崎地区、答志島(和具地区・答志地区) 【ヒアリング調査】 鳥羽歴史文化ガイドセンター(清水氏)、鳥羽ビジターセンター(滋野氏)、鳥羽市立海の博物館(石原氏)、三重大学海女研究センター(吉村氏)、鳥羽市観光協会(世古氏)
(3)「鳥羽うみ文化ライブラリー」具体化の検討及び提案の取りまとめ 調査研究成果は「令和4年度鳥羽市地域課題解決調査研究事業(「鳥羽うみ文化ライブラリー」の具体化に向けた基礎調査研究)」報告書として、提案を取りまとめた。 調査結果 (1)図書館と観光の連携に向けたこれまでの現状と取組課題 これまで図書館と観光の連携した取組実績はほとんどないものの、郷土資料が充実しており、それら資料を活用した「鳥羽うみ文化」の市民・観光客への伝え方や潜在的な観光魅力の掘り起こし・活用が期待される。郷土資料の中には重複資料も多数あり有効な活用が望まれる。 一方で、市立図書館の運営体制は十分とは言えないことから、「鳥羽うみ文化ライブラリー」を含め観光との連携推進にあたっては、要員体制にも留意が必要である。
(2)フィールド調査、ヒアリング調査をふまえた課題・留意点 1.鳥羽市の観光及び市全体の課題 観光利用の面では、玄関口である鳥羽駅~伊勢湾フェリーターミナルまでの海側のエリアに主要交通施設や観光施設が集積しており、観光客の利用もこのエリアに集中している。市域全体で見れば、相差を除き浦村、石鏡、国崎、離島などの観光利用の促進が課題である。 とりわけ旧市街地においては、歴史・文化資源が豊富にありながら十分活用されているとは言えず、観光客の姿もほとんど見かけない。それ以上に空家・空店舗、遊休施設の増加による市街地の空洞化が顕著であり、まちなかの活性化に観光を活かす視点が重要である。 2.「鳥羽うみ文化ライブラリー」候補地及び関係者の意識 鳥羽歴史文化ガイドセンター、鳥羽ビジターセンターなど、既に図書・資料コーナーを設置しているところがあり、「鳥羽うみライブラリー」としての素地がある。その他にも、交通施設や遊休施設などを活用したライブラリーの設置が考えられる候補地は多数あることがわかった。 ヒアリングを行った関係者の「鳥羽うみ文化ライブラリー」の展開への協力意向は大変高い。関係者からは、関係者が一緒に議論できる場や持続的な運営の仕組みの必要性などへの指摘や意見もあり、これらをふまえた具体化の検討が求められる。 課題解決の提言 「鳥羽うみ文化ライブラリー」の具体化にあたっては、鳥羽市の観光課題だけでなく、まちづくり(まちの活性化)の視点を加味した効果的な取組の必要性が明確になった。このことをふまえ、ライブラリーを活かした「鳥羽うみ文化」発信・交流拠点の創出を目標とした施策を推進する。 具体的には、「鳥羽うみ文化」をテーマとして、市域の各所で鳥羽らしさやその魅力、奥深さをより感じてもらい、市民と観光客の交流の促進や新たな観光の楽しみ方を提供するとともに、市民のまちへの愛着・誇りの醸成や新たな拠りどころともなる場(拠点)の創出を図るものである。 ここでは、様々なテーマをもった「鳥羽うみ文化ライブラリー」を、「鳥羽うみ文化」発信・交流拠点をまちなかに創り出すための仕掛け(装置)として位置付け、休憩所やまちの案内所、ギャラリー、カフェ、商店、集会所など、ライブラリーを設置する地区や運営主体の特性に応じた機能・施設を組み合わせて拠点の創出を図る。 こうした「鳥羽うみ文化」発信・交流拠点を市内の各地に増やしていくことで、 1.鳥羽うみ文化関連史料の充実・アーカイブ化の推進 2.“鳥羽らしさ”の発信力の向上 3.「鳥羽うみ文化」への市民理解の誘導、さらなる醸成 4.鳥羽の観光魅力の掘り起こし・深掘り 5.回遊性の向上、滞在化の促進+まちなかの活性化 6.観光客と市民との接点・交流機会の創出 7.観光まちづくりへの行政・民間・市民の連携意識の醸成 8.相乗効果の高いアクションプログラムの推進 といった相乗効果に結び付ける。 具体化にあたっては、フィールド調査・ヒアリング調査等の結果をふまえ、関係者での取組の方向性の共有化や有力な候補地におけるモデル事例づくりなど次のステップへと進めていくことが期待される。 |
調査研究名:未使用浜の再利用施工活動
実施内容 海洋プラスチックごみを収集、加工し唯一無二のアート作品として生まれ変わらせることで海洋プラスチックを新たな資源として人々の生活に寄り添った製品を開発している株式会社REMAREと協力し、海の駅 黒潮パールロード店の隣に位置する空き家を取り壊しシャワールームの設計から施工までのすべてを訪問期間中の2週間の間に完了させ、地域問題となっている海洋プラスチックの新たな可能性を示すことで鳥羽市の住民の方々だけでなく外部の方々にも訪れてもらい興味を持ってもらうという計画。 調査結果 調査研究により、鳥羽市の浜に打ち上げられた海洋プラスチックが浜の景観を乱し環境にも影響を与えているという問題、管理が行き届かず空き家となってしまっている物件が数多く存在しているという問題、鳥羽市全体として少子高齢化が進み人口が減少しているという問題、以上3点の地域課題が存在しているという状況が判明し、鳥羽市の課題が明確になりました。 課題解決の提言 長年手つかずの状態で放置されていた空き家をただ改修するのではなく海洋プラスチック利用し空き家を改修し新しい利用目的を与えることで海洋プラスチックの新たな可能性を提案しつつこの企画自体の面白さや出来上がった建物を拠点として今後展開されていく事業に興味を持ち、足を運んでくれる人が増えれば上記で述べた3つの地域問題、鳥羽市の浜に打ち上げられた海洋プラスチックが浜の景観を乱し環境にも影響を与えているという問題、管理が行き届かず空き家となってしまっている物件が数多く存在しているという問題、鳥羽市全体として少子高齢化が進み人口が減少しているという問題の解決につながるのではないかと考えます。 |
調査研究名:お祭り企画&町おこしのための鳥羽未来会議開催
実施内容 以前改修したアワヘイの蔵で二日間にわたってワークショップを開催した。お祭りをテーマに、一日目は提灯や蔵の装飾を子供たちとつくり、二日目は蔵でヨーヨー釣りや輪投げ、射的などのお祭りワークショップを行った。多くの子供たちがワークショップに参加し楽しんでくれたことに加えて、移住体験に来ていた子もワークショップに参加することでナカマチに交換を抱いてくれたことは非常にうれしい成果であった。鳥羽市以外から足を運んでくれた方々も多く、アワヘイの蔵の存在を広めることができたイベントができた。 また、鳥羽市やなかまちに住む人を交えて行った鳥羽未来会議では、現在のなかまちの現状や空き家の状況、今後の課題や取り組んでいくべきことなどを話した。まちの模型を使って話すことで、飲食店の多さや空き家が多い場所などまちの状況の可視化ができたと感じる。住人の皆様も日ごろ住みながら感じていることや知っている情報をたくさん話してくださり、なかまちの良い点や課題、改修するべき場所を見つけることができたことが最大の成果だったと実感している。 調査結果 以前改修したアワヘイの蔵で二日間にわたってワークショップを開催しましたが、道に迷っていた子供たちが多く、アワヘイの蔵の存在があまり認知されていないことが問題点である。また現在スタッフがいないことや、蔵を貸すだけになっている現状を改善しなければならない。 鳥羽未来会議であがった課題としては、ひとつは観光客の流れがなかまちまで入らず、線路を超えた交流がないことが挙げられる。もうひとつはなかまちに多く飲食店があるにもかかわらず、常に空いているお店がほとんどなく観光客が訪問しても楽しめない状況になっていることである。また企業や店の誘致がしにくい状態でもある。飲食店は、平日に来る客が少なく、その原因としては鳥羽に住んでいる人も、若い人は働きに出ている人が多く、高齢者も子守などで日中にゆっくりと友人や近所の人と話す時間を持っている人が少ないことも挙げられた。加えて観光客と地元の人が訪れる場所や飲食店が異なるため、なかまちに観光に来た人と地元の人の交流が生まれにくいという点も課題である。 課題解決の提言 一つ目は現在レンタルスペースとして貸し出しているアワヘイの蔵の役割を明確にし、より多くの人に知って使ってもらえるような場所づくりを再度行うことが必要であると考える。また、なかまちで開催しているイベントをアワヘイの蔵でもおこなっていただくなど、地域に今までよりも活用してもらうことが必要である。 二つ目は、線路や駅、線路に沿った道を活用することで、線路で分断されてしまっている現状を変えていくことが必要である。今後改修する物件についても、空き家や多くの飲食店、駅など観光客を引き付けるまちの魅力を活かすことができる場所をまちの人と話し合いながらつくることが必要である。 |
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更新日:2025年04月23日